TK-85最強

TK-85は20年以上前にNECが発売したマイコンだ。名称はTraining Kit 8085の略(たぶん)。
その名の通りIntel 8085(約3MHz)CPUを搭載している。8085と言うのはまあPentiumの遠い親戚にあたる。兄弟(?)のZ80は未だにパチンコパチスロのメイン基盤(抽選などを制御する部分)に使われていたりするので侮れない。


さて、俺がTK-85と出会ったのはほんの数年前、学生時代のことだ。なんと驚くべきことに授業で使っていたのである。機械語の勉強のために。
そう。こいつは機械語で動くのだ。もうアセンブラとかそういうレベルではない。
んで、具体的にどうやって動かすかというと、まずはアセンブラ言語の一つとも言える「ニーモニック」コードを記述する事から始まる。
しかるのちにそれをニーモニック変換表をもとに(人力で!)機械語に変換する。
その後ようやくTK-85付属(というか剥き出しの基盤の上に備え付けられてる)の25キー16進数キーボード(残りの9キーは制御用。今のPCで言えばEnterキー等が近い)でRAMに機械語を打ち込み始めるのだ。16進2桁=8ビット=1命令単位で。
出力は7セグメントLED(デジタル腕時計のアレをイメージしてくれればいい)が8桁だけ。だが、これでも結構いろいろな表現が可能なので侮れない。7セグLEDは単純に数字を出力するだけでなく、ワンセグ単位での指定も可能なのだ。その気になれば「LOL」とかも出せる。


そんなわけで、とにかくTK-85は凄いのだ。本気を出せば外部バス経由でマイコンの制御とかも出来た気がする。
まぁ、ほとんどの人はよく分からないだろうけど。
とりあえず、現代になってもなお情報科の授業で使われていること、そして色んな意味で落ちこぼれであるこの俺ですら4,5年前の授業内容を未だに覚えていること。これらの事象だけでも十分凄さの一端を伝える要因になりうると思う。